日本フードフォトグラファー協会では、フードフォトの文化的な機運の向上、フードフォトグラファーにとって価値あるアワードの開催を目的として、2024年初冬に日本最大級のフードフォトコンテスト「第1回FPA PROFESSIONAL FOOD PHOTOGRAPHY AWARDS」を開催致しました。






プロ・アマ問わず、日本国内だけでなく海外からも多数の応募があり、2024年11月28日〜12月3日の6日間にわたり、渋谷ヒカリエ8/CUBEにて受賞作品展が開催され、延べ1,000人の来場者の方々にお越し頂き、数多くのフードフォトをご覧頂きました。
その様子をレポートさせて頂きます。
フードフォトは海外では広く知られ、人気の写真のジャンルであり、フードフォトグラファーは確立された職業として認識されています。一方、日本ではまだ発展途上の分野ですが、近年、フードフォトグラファーの数が徐々に増えてきています。

さて、料理写真と聞くと、テーブルの上に並べられた料理や、飲食店のメニュー写真を思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、フードフォトにはライティングやスタイリングを駆使した多様な表現があり、フォトグラファーの数だけアプローチがあります。今回の受賞作品の多くは、限られたテーブルの上で撮影されながらも、独創的なアイデアと工夫によって、それぞれの世界観が表現されていました。
銀賞・銅賞作品(一部)

左から審査員特別賞・ベストスタイリング賞・特選賞(プロ部門)

例えば、ソースやケチャップが滴り落ちる瞬間、湯気が立ち上る様子を捉えたシズル感あふれる作品。料理を味わうシーンや、背景に広がる情景まで想像させるストーリー性のある写真。食材の持つ可愛らしさを際立たせた表現や、光を操ることで時間の流れを演出した作品など、多彩な視点が光りました。
海外作品金賞・銀賞(一部)

金賞・銀賞・銅賞受賞作品(一部)

右から審査員特別賞・ベストスタイリング賞・特選賞(ノンプロ部門)

特に、FPA PROFESSIONAL FOOD PHOTOGRAPHER OF THE YEAR 2023 に輝いた作品は、プロ・アマ問わず注目を集めました。光の使い方が非常に繊細で、まるで絵画のような美しさを持つ写真でした。
FPA PROFESSIONAL PHOTOGRAPHER OF THE YEAR2023
(左側3作品プロ部門・右側3作品ノンプロ部門)

また、FPA PROFESSIONAL FOOD PHOTOGRAPHER OF THE YEAR 2024の審査員、ジュリアンヌ・メデイロス氏の作品を本展覧会の招待作品として、10点展示をし、その圧倒的な存在感を発する作品群に多くの来場者やフードフォトグラファー達は魅了されました。



このように、フードフォトは単なる記録写真ではなく、芸術表現の一分野でもあります。切り取り方やライティングの工夫次第で、料理が持つ物語をより深く語ることができます。今回の展覧会では、私たちの身近な「食」がアートへと昇華するフードフォトの世界を体感していただきました。







そして、来場者の中には、これからフードフォトグラファーを目指す方々の姿も多く見られ、勉強中の方、これから学びたい方、料理写真を研究している学生さんたちも足を運び、作品を熱心に鑑賞していました。さらに、入賞作家やフードフォトグラファー同士が集い、交流を深めながら未来のフードフォトについて語り合う貴重な場にもなりました。




現在、FPA PROFESSIONAL FOOD PHOTOGRAPHY AWARDS 2024 の受賞作品を選考中です。昨年を上回る応募が国内外から寄せられ、回を重ねるごとに、多くの才能が集まり、より多様で創造的な作品が登場していることを実感しています。審査結果は3月上旬発表予定で、日本フードフォトグラファー協会のWEBページにて結果をご覧頂けます。
次回の展覧会では、さらに多くの皆さまにフードフォトの魅力を感じていただける場としてご案内させて頂いたいと考えております。
ぜひ、第2回 FPA PROFESSIONAL FOOD PHOTOGRAPHY AWARDS 受賞作品展の会場にお運び頂き、その素晴らしい世界観をご堪能ください。
*第1回 FPA PROFESSIONAL FOOD PHOTOGRAPHY AWARDS 受賞作品の全作品は、日本フードフォトグラファー協会のHPよりご覧頂けます。 是非とも、迫力の受賞作品をご覧ください。

日本フードフォトグラファー協会
事務局 広報担当
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